プロフィール
こにし動物病院・夫婦
こにし動物病院・夫婦
どんな手術もこなす獣医師(夫)と 
動物の統合医療だけでなく飼い主さん家族の癒しも提案する獣医師(妻)夫婦
*診察時間 午前9 ~ 午後7時
*休診日:水曜・木曜日
*休診日の診察とホテルのお迎えはご予約の時間にお願いします。 
TEL 859-5240
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 27人

2011年06月28日

免疫の話3

前回は体に入ってきた病原体をマクロファージが迎え撃つところをお話ししました。

マクロファージは病原体をたくさん食べてやっつけてくれるのですが、病原体が多いとマクロファージだけでは追いつきません。

そこで、マクロファージはリンパ球に
「こんな物が侵入しています。助けてください」と応援をお願いします。

リンパ球には「抗体」という物を作るBリンパ球と、Bリンパ球の働きを調節したり、直接病原体に攻撃を行うTリンパ球の二つがあります。

抗体はとてもすごい物質で、
病原体を攻撃する「ミサイル」のような働きと、
病原体を食べるTリンパ球や好中球、マクロファージに「やっつけて欲しい病原体はこれですよー」とをつける役目もあります。
また、病原体がだす毒も無毒にしてくれます。
このように、免疫系の中で、最も重要なものが抗体です。

病原体は抗体のミサイルでダメージを受け、好中球やリンパ球に食べられて全滅します。
病原体を食べてくれた細胞の集まりが膿です。

このように、体は免疫系のおかげで病気になったとしても回復することが出来るのです。

免疫系のすごいところは、入ってきた病原体に合わせた抗体をつくるところです。つまり、
A型インフルエンザにはA型インフルエンザ用の抗体
O157にはO157用の抗体
スギ花粉にはスギ花粉用の抗体 
など、目的に合わせて数億種類の抗体を作ることができます。
マクロファージが敵を分析して、Bリンパ球がオーダーメイドのミサイルを作るイメージでしょうか。

免疫の話は奥が深いので、もう少しお付き合い下さい。
こんなにすごい免疫系を持っていても病気になってしまう理由を次回お話しします。

「ここ、冷たくて気持ちいいわー」
免疫の話3



同じカテゴリー(病気の説明)の記事
皮膚のカビ
皮膚のカビ(2011-10-22 20:46)

腎臓の働き
腎臓の働き(2011-09-12 12:36)

ぽっちゃり?肥満?
ぽっちゃり?肥満?(2011-08-21 16:03)

イヌの大腸炎
イヌの大腸炎(2011-08-13 14:49)

耳ダニについて
耳ダニについて(2011-08-08 16:07)

ウサギの不妊手術
ウサギの不妊手術(2011-07-30 21:16)


Posted by こにし動物病院・夫婦 at 20:51│Comments(0)病気の説明
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。