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てぃーだブログ › 動物と暮らす・こにし動物病院 › 病気の説明 › ウサギの不妊手術

2011年07月30日

ウサギの不妊手術

今回はウサギの避妊手術・去勢手術についてお話をします。

メスのウサギは生後4~6ヶ月、オスは5~7ヶ月で繁殖が可能な時期になります。

ウサギでは排卵が交尾の後に起こるので、交尾するまでは2週間前後の発情期と1~2日間の発情休止期が繰り返し起こります。オスには発情期は無く、近くのメスが発情すると交尾を行います。

不妊(去勢・避妊)手術はイヌやネコでよく行われていますが、ウサギでも行ないます。

ウサギで不妊手術を行う理由

1.予定外の出産をなくすため

ウサギは性周期が非常に短いので、オス・メス一緒の環境ではすぐに妊娠・出産をします。

ウサギの人口密度にあたる「ウサギ密度」は1平方キロあたり2,3頭といわれており、狭い環境で複数頭飼育するとストレスで病気にかかりやすくなります。

数頭のウサギをオリで囲む、いわゆる「うさぎ小屋」では生まれた子ウサギの多くが、飼い主さんの知らないうちに育児放棄で死んでしまったり、食べられたりしています。
計画外の出産と、育児放棄や子食いによる不幸な事故をなくすために、避妊手術は有効です。

2.問題行動の抑制

性的に大人になったウサギはオス・メスともに縄張り意識をもち、おしっこでマーキングをしたり、攻撃的な性格になることがあります。
また、オスはスリッパやぬいぐるみ等をメスと思ってマウンティングをします。
このような性ホルモンの影響による好ましくない行動の改善にも避妊・去勢手術を行ないます。

3.病気の予防

メスのウサギはイヌやネコに比べ、卵巣や子宮の病気にかかる割合が高く、その多くが悪性と言われています。
実際、子宮の病気で治療した子のほとんどが、同時に卵巣の腫瘍をもっていました。

近年、ウサギの飼育環境が良くなると共に平均寿命も伸びています。寿命が延びるにつれて腫瘍を患うウサギの割合も植えていきますので、避妊手術を行ったほうが寿命が長くなる確率は高くなります。

以上の理由で、ウサギに不妊手術を行うことは意義がありますし、手術による病気の予防効果はイヌやネコよりも高いといえます。

ただ、ウサギの手術はイヌやネコに比べ麻酔管理が難しかったり、抗生物質の使用に気を付けないといけない等、注意しなければならないことがいくつかあります。
手術をお考えの際にはウサギも診療している動物病院で予め健康診断を受けて、手術の流れや麻酔のリスク、術後の注意点などよく獣医師とよく相談してください。



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Posted by こにし動物病院・夫婦 at 21:16│Comments(0)病気の説明
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