2011年07月15日
ネコの白血病ウイルス感染症
今日はネコの白血病ウイルス感染症(FeLV感染症)についてお話しします。
病因
白血病ウイルス感染症は猫白血病ウイルスが感染することで起きる病気で、感染猫の多くに白血病やリンパ種といった重い症状が現れます。
まだ完治させる方法が無く、感染したネコは数年以内に死亡すると言われている、非常に恐ろしい病気です。
ウイルスがネコに感染すると骨髄・リンパ節・小腸など多くの部位を冒します。
特に骨髄やリンパ節など、免疫系がやられてしまうと多くの病気にかかりやすくなります。
疫学
白血病ウイルスは、ネコの唾液・鼻水・涙に多量に排出されます。
健康なネコは感染ネコとの毛づくろい、一緒に使っている食器やトイレから感染します。
ネコのエイズウイルス感染症は仲の悪い猫同士で感染することが多いですが、白血病ウイルス感染症は仲が良いネコ同士で伝染しやすいのが特徴です。
なお、発症しているネコからヒトには伝染りません。
症状
最初は元気・食欲の減退、痩せてきます。
免疫系の働きが悪くなると細菌や真菌に感染し、発熱や鼻炎・口内炎などが現れます。
小腸の細胞にウイルスが感染すると、頑固な下痢が起こります。
腫瘍は全身のリンパ節、肝臓、腎臓、脳など全身に広がります。
胸水や腹水、黄疸、貧血など多くの症状が現れます。
診断
血液中のウイルスの有無を調べます。
専用の検査キットで、約15分で判定が可能です。
全身の状態を把握するためにその他の血液検査も行います。
腫瘍が考えられる場合はレントゲン検査や超音波検査を行います。
治療
残念ながら根本的な治療法はありません。
出ている症状に対する治療が主な治療法となります。
発症していないのにウイルス検査で陽性反応がでた場合、免疫増強剤を使うことでウイルスが居なくなる場合があります。
予防
先に述べたように発症すると良い治療法がないので、
予防が非常に大切です。
この病気は猫同士で伝染ります。
ネコちゃんを室内飼育にして、ウイルス保有ネコとの接触を防げば完全に予防できます。
また、この病気には予防注射(ワクチン)があります。
有効性は100%ではないものの、感染猫と接触しても伝染する確率は大幅に減少すると考えられます。
◯ネコちゃんを数頭飼育していて、その中にウイルス保有ネコがいる場合
検査でウイルスを持っていないネコちゃんには白血病のワクチンを接種してあげてください。
食器やトイレは別に用意しましょう。
ワクチン接種の後、感染猫と離すべきか、一緒にすべきかは一概に言えません。
もちろん隔離するのが最良ですが、ネコちゃんたちが幸せかどうかは飼い主さんのご判断となります。
◯外に遊びにいく猫ちゃんの場合
外で出会うネコちゃんがウイルスを保有している可能性がありますので、ワクチンでの予防をお勧めします。
◯完全室内飼いで、環境中に保有ネコがいない場合
白血病ワクチンを接種する必要はありません
☆ヒトがウイルスを持ってきて発症する病気もあるので、他のワクチン(3種混合等)はきちんとうけてください。
ネコちゃんを保護したときや譲ってもらた時には、早いうちにウイルス検査を受けていただくことをお勧めします。
「僕はおうちでお留守番だから白血病ワクチンはいらないね」
「僕は病院にいるのでワクチン受けました」
病因
白血病ウイルス感染症は猫白血病ウイルスが感染することで起きる病気で、感染猫の多くに白血病やリンパ種といった重い症状が現れます。
まだ完治させる方法が無く、感染したネコは数年以内に死亡すると言われている、非常に恐ろしい病気です。
ウイルスがネコに感染すると骨髄・リンパ節・小腸など多くの部位を冒します。
特に骨髄やリンパ節など、免疫系がやられてしまうと多くの病気にかかりやすくなります。
疫学
白血病ウイルスは、ネコの唾液・鼻水・涙に多量に排出されます。
健康なネコは感染ネコとの毛づくろい、一緒に使っている食器やトイレから感染します。
ネコのエイズウイルス感染症は仲の悪い猫同士で感染することが多いですが、白血病ウイルス感染症は仲が良いネコ同士で伝染しやすいのが特徴です。
なお、発症しているネコからヒトには伝染りません。
症状
最初は元気・食欲の減退、痩せてきます。
免疫系の働きが悪くなると細菌や真菌に感染し、発熱や鼻炎・口内炎などが現れます。
小腸の細胞にウイルスが感染すると、頑固な下痢が起こります。
腫瘍は全身のリンパ節、肝臓、腎臓、脳など全身に広がります。
胸水や腹水、黄疸、貧血など多くの症状が現れます。
診断
血液中のウイルスの有無を調べます。
専用の検査キットで、約15分で判定が可能です。
全身の状態を把握するためにその他の血液検査も行います。
腫瘍が考えられる場合はレントゲン検査や超音波検査を行います。
治療
残念ながら根本的な治療法はありません。
出ている症状に対する治療が主な治療法となります。
発症していないのにウイルス検査で陽性反応がでた場合、免疫増強剤を使うことでウイルスが居なくなる場合があります。
予防
先に述べたように発症すると良い治療法がないので、
予防が非常に大切です。
この病気は猫同士で伝染ります。
ネコちゃんを室内飼育にして、ウイルス保有ネコとの接触を防げば完全に予防できます。
また、この病気には予防注射(ワクチン)があります。
有効性は100%ではないものの、感染猫と接触しても伝染する確率は大幅に減少すると考えられます。
◯ネコちゃんを数頭飼育していて、その中にウイルス保有ネコがいる場合
検査でウイルスを持っていないネコちゃんには白血病のワクチンを接種してあげてください。
食器やトイレは別に用意しましょう。
ワクチン接種の後、感染猫と離すべきか、一緒にすべきかは一概に言えません。
もちろん隔離するのが最良ですが、ネコちゃんたちが幸せかどうかは飼い主さんのご判断となります。
◯外に遊びにいく猫ちゃんの場合
外で出会うネコちゃんがウイルスを保有している可能性がありますので、ワクチンでの予防をお勧めします。
◯完全室内飼いで、環境中に保有ネコがいない場合
白血病ワクチンを接種する必要はありません
☆ヒトがウイルスを持ってきて発症する病気もあるので、他のワクチン(3種混合等)はきちんとうけてください。
ネコちゃんを保護したときや譲ってもらた時には、早いうちにウイルス検査を受けていただくことをお勧めします。
「僕はおうちでお留守番だから白血病ワクチンはいらないね」
「僕は病院にいるのでワクチン受けました」
Posted by こにし動物病院・夫婦 at 20:40│Comments(0)
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