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てぃーだブログ › 動物と暮らす・こにし動物病院 › イヌの病気 › イヌの難産の話

2011年09月03日

イヌの難産の話

イヌの帝王切開が続けてありました。
出産のタイミングが重なったのでしょうか。
台風が近づいたのも原因かもしれません。

ブルドックやパグなどの鼻が短い種類(短頭種)は、陣痛が弱く自力で出産できない場合が多いです。
チワワやダックスフンドなどの小型犬も難産があります。

今回はイヌの出産の時、どのような状態になったら獣医師に相談をして、出産の介助や手術で出産させる必要があるかの目安をお話します。

◯交配してから67日を過ぎた時
イヌは受精後平均63日で出産します。
交配の日と受精の日は1~3日のズレが出ることがありますので、63日に最大誤差の3日を足した66日を過ぎた場合、赤ちゃんが成長しすぎて難産となります。
交配の日は記録しておくとよいですね。

◯体温が37.4度以下になり24時間たっても出産しない時
イヌの正常な体温は38~39.5度くらいですが、出産の24時間前には体温が37.4度以下に下がります。24時間たっても出産しない、一度下がったのに又平熱に戻った場合は難産の可能性が高いです。
ワンちゃんが妊娠したら是非体温を測ってください。
市販のデジタル体温計にオリーブオイルを薄く塗って測るといいです(詳しくは獣医師へ相談してください)

◯強い陣痛が来ているのに1時間たっても出産しない時

◯1頭と1頭の間が4時間以上あいた時
交配してから55日目前後でレントゲンを撮り、お腹の中に何頭胎児がいるかを確認しておくと、出産終了のタイミングがわかります。
胎児が順調に成長しているかもわかります。

◯破水して30分たっても生まれない
胎児が生まれる前に、胎児が浮かんでいた羊水の膜が破れて液が出てきます(破水)。破水のおおよその時間を確認しておくと良いです。破水は胎児の頭数だけあります。

◯胎児が生まれる前に緑色のオリモノや出血が起こる
胎盤剥離という異常が起きている可能性があります。胎児は生まれてくるまでは胎盤から酸素をもらっています。生まれてくる前に胎盤が剥がれると酸素不足になり、胎児は非常に危険な状態になります。
病院で緊急の処置が必要になります。

難産が疑われる場合、処置が早いほどお腹の赤ちゃんが助かる可能性が高くなります。
かかりつけの動物病院で事前の検査を受けながら出産の時の準備や夜間・緊急時の対応等を予め相談して、万が一の場合にすぐ対処できるようにしておいてください。

当院も出産前検診を行っている予定日の近い患者さんには時間外もできる限り対応しています。


タグ :犬のお産

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Posted by こにし動物病院・夫婦 at 20:47│Comments(0)イヌの病気
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